《食いこ》新鮮な米ぬかで味に深み 菜香や(筑西市) 昔ながらの手作業

茨城新聞
2021年7月9日

キュウリやニンジンなどの定番から、エリンギ、ゆで卵、アボカドといった変わり種まで、約10種類のぬか漬けが店頭に並ぶ。季節によって商品の一部を入れ替え、素材の旬やおいしい時期を考慮した品ぞろえを心掛ける。

茨城県筑西市の無添加漬物専門店「菜香や」は、県産の野菜を中心に使ったぬか漬けを販売する。店舗の奥にある工場では、社長の遠藤記生さん(49)と家族、スタッフが大きな木樽(だる)に入った米ぬかをかき混ぜたり、野菜を漬け込んだりしていた。遠藤さんは「創業以来、食材の選別やカット、味付け、梱包(こんぽう)など全て手作業。昔ながらの製法です」と話す。

こだわりは、ぬか漬けの味を決める米ぬか。有機栽培された県産米のミルキークイーンのみを使用する。さまざまな品種の米ぬかを試した結果、「上品な甘さに仕上がり、一番合っていた」と遠藤さん。市内の米農家と連携し、精米したばかりの新鮮な米ぬかを仕入れる。臭みがない上、漬物に甘みやまろやかさが加わり、味に深みが増すという。こだわりのぬかは「全て洗い流さずに、漬物に少し付いたまま食べてもらうのがお勧め」(遠藤さん)。

こだわりのミルキークイーンの米ぬか=筑西市下中山

 

同店は、遠藤さんの母なかさんの手作りした漬物がおいしいと近所で評判を呼んだことから、素朴な家庭の味を食べてもらいたいと1999年にオープン。当初は浅漬けをメインに販売していたが、他店との差別化を図ろうと、専門店の少なかったぬか漬けに挑戦した。漬け込む時間や漬けるタイミングなど全て独学で習得。試行錯誤しながら理想の味にたどり着いた。

インターネット販売も好評で、ぬか床はコロナ禍以降、「1日で300件受注した日もあった」という盛況ぶり。誰でもおいしく漬けられるようにと、ホームページなどで実際に漬けている様子の動画を公開するほか、店の公式LINEを作り、気軽に質問できる仕組みを構築した。「すっぱい」などのキーワードを入れると、「ほとんどの原因は塩分不足」などと対処法が自動返信される。利用者からは「専門店のアドバイスが受けられる」と好評だという。

現在はオンラインでの「ぬか漬け教室」を検討中。ぬか漬けのおいしさを広めようと意気込む。

お出かけ情報
菜香や
▼住所は筑西市下中山595の4
▼営業時間は午前9時~午後5時。
▼定休は日曜
▼(電)0296(21)0566
▼オンラインショップはhttps://www.na-ka-ya.com/

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