大神輿復活 輝き増す 真岡・中村八幡宮 浄財募り大規模修繕

下野新聞
2021年6月8日

 【真岡】中村地区の「中村夏祭り」などで渡御される中村八幡宮(はちまんぐう)=中=の大神輿(みこし)の修繕が終わった。台座が割れるなど経年劣化が進んでいたことから、約10カ月間の大規模修繕を実施。6日には輝きを増した神輿が神社に運び込まれ、関係者約60人が出迎えた。

 大神輿は「中村八幡宮神輿愛好会」が1995年に購入し、神社に奉納。例年、中村夏祭りや神社の例大祭などで渡御されている。5年ほど前から劣化が目立つようになってきたため、修繕を検討。昨年、愛好会メンバーでつくる「中村八幡宮大神輿修繕実行委員会」を組織し、前橋市内の専門業者に修繕を委託した。

 修繕費用は浄財を募り捻出した。愛好会会員などの個人や地元の企業から目標の1千万円を上回る約1250万円が集まったという。

 大神輿は台座の四方が約105センチで高さが約2・5メートル。修繕では台座を入れ替えたほか、屋根の四隅の「蕨手(わらびて)」を大きくしたり、飾り金具を塗り直したりした。重さは500キロ増して約1・3トンとなった。

 6日は新調した鮮やかな青と金色の力綱を神輿にくくり付けた後、中里元彦(なかざともとひこ)宮司による清めの神事が行われた。実行委員会の石川光成(いしかわみつなり)実行委員長(56)や河原勇人(かわはらはやと)事務局長(46)、愛好会の会員や歴代会長らが参加した。

 石川実行委員長は「感無量で涙がこぼれそうになった」。河原事務局長は「中村地区の皆さまの協力があってこそできたので『ありがとう』と伝えたい」と喜びを語った。

 7月10、11日に予定されていた中村夏祭りは昨年に続き新型コロナウイルスの影響で中止となったが、今後、お披露目式を行うことを検討している。

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