「第二の古里」森高さん熱唱 閉館間近の足利市民会館 渡良瀬橋など披露

下野新聞
2021年5月26日

 「足利は第二の古里」と語る歌手森高千里(もりたかちさと)さんのコンサートがデビュー記念日の25日、6月末に閉館する足利市民会館で開かれ、思いを込めた歌声をホールに響かせた。

 同館は「さようなら 足利市民会館 ありがとう 五十五年」の統一テーマでさまざまな公演を企画。コロナ禍で2020年6月からツアーを休止していた森高さんの「『この街』TOUR 2020-22」の再開第1弾誘致に成功した。森高さんが同会館でコンサートを開くのは8年ぶり。

 この日は2回の公演が行われ、感染対策として1回当たりの観客数を定員の半分の約700人に絞った。午後3時半からの公演で、森高さんは「私がオバさんになっても」「17才」などのヒット曲や、自ら作詞した足利ゆかりの名曲「渡良瀬橋」などを披露した。

 森高さんは「今日は会館に入る前に渡良瀬橋を渡ってきました」「(歌詞に登場する)八雲神社でツアーの成功を祈願してきました」と明かし、「ツアーが足利市民会館でスタートできたのは本当に感慨深い。なくなってしまうのは本当に寂しい」などと閉館を惜しみ、客席に思いを伝えた。

 夫と会場を訪れた小山市東城南4丁目、保険会社勤務萩原(はぎわら)あゆみさん(51)は「私は森高さんと同年代。いつまでもきれいで生き生きと活躍する森高さんの姿に涙が出た。私も森高さんのように生き生きと生きていきたい」と感激した様子で語っていた。