大切な人、花で笑顔に 花周(清住町通り)

下野新聞
2021年5月2日

 1955年に妻の父が開業しました。名前が周平(しゅうへい)だったので、「周」の字を店名に取ったようです。

 周平さんの父は生け花を教えていました。当時は近くに花屋がなく、東京に花を買い出し行くのが周平さんの役割でした。それがきっかけで、店を開いたのではないかと思っています。

 今では娘夫妻も加わり、フラワーギフトや鉢植えなどを販売しています。旧宇都宮市内は直接お花のお届もできます。妻はオランダとドイツに短期留学してフラワーアレンジメントを学んだ経験があり、新型コロナウイルスの感染拡大前は教室を開いていました。

 最近はプロポーズ用のバラの花束や、奥さんへのプレゼントを買いに来る人が増えています。コロナ禍で在宅時間が増え、大切な人とのつながりに意識が向くようになったのかもしれませんね。

 「花を贈るのが初めて」という方には奥さんの好きな色や、よく着ている服の色を聞きいて一緒に選びます。「喜んでもらえた」とお礼の電話をもらうこともあり、こちらまでうれしくなります。

 昔は商店が並んでいた清住町通りも、今は寂しくなりました。区画整理に伴い、店は移転する予定です。風景は変わっても、花で人を笑顔にする場所であり続けたいです。

 【メモ】宇都宮市清住1丁目2の10。(問)028・622・6601▽営業時間 午前9時~午後6時▽定休日 正月三が日▽一押し商品 お好みに合わせたアレンジメント▽宇都宮を一言で言うと 住みやすく安全な街

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