《いばらき御朱印めぐり》常陸大宮、栃木・那珂川 鷲子山上神社 幸運のフクロウ階段 人気の見開きは4種類

茨城新聞
2021年3月11日

茨城県と栃木県の県境にまたがる鷲子山上(とりのこさんしょう)神社。別名「フクロウの神社」と呼ばれる。国道293号から入り、くねくねと山道を上がった所にある。この神社の主祭神は鳥の神様の天日鷲命(あめのひわしのみこと)。副祭神には開発・健康・開運・縁結び・幸福の神として大己貴命(おおなむちのみこと)(大黒様)、医薬、病気・酒造りの神として少彦名命(すくなひこなのみこと)(恵比寿様)の3柱が祭られる。

同神社の御朱印は、フクロウが中央に描かれた「見開き御朱印」、同神社と熊野神社(栃木県那須烏山市)、愛宕神社(同)の3社を合わせた「コラボ御朱印」、さらに金色のフクロウの印が押された鷲子山上神社独自の3種類がある。

頒布は、御朱印ブームに乗って2008年ごろ始めた。見開き御朱印は4種類ある。昨年秋から扱い始めて人気を博す。季節によって変化し、モミジ柄(10~11月)、朝日が昇る柄(12~2月)、アジサイ柄(6~7月)、その他の季節には鳥居が描かれた御朱印となっている。御朱印を担当するのは、同神社権禰宜(ごんねぎ)の長倉澄子さん(71)。「御朱印は不思議な魅力がある。参拝客が増え、神社の活性化につながっている」

鷲子山上神社の季節限定御朱印

 

コラボ御朱印は、3神社の神の使いが表されたスタンプが押される。熊野神社は「ヤタガラス」、愛宕神社は「トンビ」、鷲子山上神社は「フクロウ」。三つが愛らしく並ぶ。長倉さんは「栃木県は御朱印が盛んです。若手神職が中心となり、御朱印の展示会を開いたりしている」と、栃木県内の盛り上がりを話す。

同神社は、宮司が2人いる珍しい神社でもある。茨城県側は諏訪神社(常陸大宮市)の高部孝夫宮司(82)が同神社の宮司を兼務する。「茨城県側の(鷲子山上神社)の祭事のみ担当し、御朱印はお任せしている」と話す。

3柱は、標高470メートルの鷲子山山頂の本殿に祭られる。大鳥居をくぐり、急な階段を一歩ずつ登っていくと、所々に大小のフクロウが置かれている。「フクロウの階段」と呼ばれ、96段あり、幸運を招くといわれている。

周辺の原生林にはフクロウが生息し、長倉さんは「『ホーホー。ホロスケホー』と鳴き声が聞こえてきます。野鳥の観察を目的に参拝する人もいます」と紹介してくれた。境内には地上7メートルの大フクロウも必見の価値。全国から当選を祈り、宝くじを持って参拝する人やお礼参りに来る人が後を絶たない。「福寿草やツバキなど、季節の花も楽しめるすてきな所。一度参拝してみてほしい」

メモ
アクセス:国道293号から山道に入り、神社を目指す。目印はフクロウの看板。タクシーの場合、JR烏山線烏山駅から約20分。※入り口は栃木県側と茨城県側があるが栃木県側は道が狭いため、茨城県側から入るのがお勧め。
住所:栃木県那珂川町、茨城県常陸大宮市鷲子。
電話:0287(92)2571
御朱印:御朱印は3種類。各500円。見開き御朱印は1000円。フクロウをデザインしたオリジナル御朱印帳2種類あり。午前9時~午後4時。

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