東さん(左)と妻の頼子さん。「しもつかれ」など手作りの惣菜も人気だ

自信作は「しもつかれ」 【通りに いらっしゃい】あずま商店(本丸西通り) 東洋治さん(77)

下野新聞
2020年2月17日

 みずみずしいリンゴや見事なヤツガシラが並ぶ店先に、煮干しでだしをとったこんにゃくの鍋。中に入ると煮物の香りも漂う。

 「これがね、自信作」と洋治さん。大鍋の木のふたの下から現れたのは、この時季ならではの「しもつかれ」。オレンジがかっているのはニンジンが多めだからとか。ふぞろいな野菜は一つ一つ包丁で切っている証しだ。

 「仕入れが当たって商品が完売するのが八百屋の醍醐味(だいごみ)。だけど今は素材を並べておけばいい時代じゃないから」と、妻の頼子(としこ)さん(78)と旬の食材を生かした数種類の総菜も提供する。

 店の前は宇都宮城址(じょうし)公園。石畳の美しい道に面し、青空にそびえる櫓(やぐら)を臨む。創業は1965年で、もともとは、現在公園の一部になっている南側に店舗を構えていたという。「発掘中は見に行くのが楽しみで…。『東さん、こんなの出てきたよ』とか、先生から教えてもらえるようになりました」と振り返る。

 移転してから約20年。ロケーション的には恵まれているが、周囲は公園と市役所駐車場に挟まれる。「市役所や公園に来た人が、『ついでにキャベツ買って帰ろう』っていうのはあまりないよね。昔はこの先に遊郭があって、人通りが多いにぎやかな通りだった。イベントの時以外でも人が集まるようになれば」

 【メモ】宇都宮市旭1の4の12。(問)028・634・3898▽営業時間 午前8時~午後6時▽定休日 日曜▽一押し商品 お客さまが決めること(「しもつかれ」に自信あり)▽宇都宮を一言で言うと 人情味があるけど、変化を好まない人が多いかな

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