《旬もの》萩谷英之ぶどう園(東海村) 旬到来、多彩な味楽しんで

茨城新聞
2019年8月11日

夏から秋にかけてブドウがおいしい季節。本県では巨峰をメインにさまざまな品種が栽培されている。市場出荷より直売を行う農園が多く、新鮮なブドウを買うことができる。常陸太田市やかすみがうら市などが産地として知られるが、東海村でも7軒の農家が栽培する。そのうちの一つ萩谷英之ぶどう園を訪ねた。

園主の萩谷英之さん(49)は22歳で就農した。祖父の代から約60年続くブドウ農家。萩谷さんによれば、昭和30年代、サツマ芋栽培が中心だった同村で、英之さんの祖父も参加して研究会が発足し、ブドウ栽培が始まったという。

同園では雨に当たらないようにビニールハウスで少量多品種を栽培する。「巨峰」「シャインマスカット」、小粒の「デラウェア」を中心に、時季をずらしながら約30品種を育てる。欧州系のシャインマスカットは皮ごと食べられ種なしで香りのよい人気の品種で、約10年前から手掛けている。「食感のよさもおいしさにつながる。皮ごと食べられるブドウは果皮をできるだけ薄くして口の中に残らないように作っている」。いろいろな味を楽しんでもらえるように、新しい品種を積極的に導入し、評判を聞きながら生産量を調整する。

栽培の中で重要な作業の一つが、実が膨らみだす5月末から7月上旬ごろに行う摘粒。実を大きくするために余分な実を取る作業だが、栽培面積は約1ヘクタール。3万以上はあるという房を一つずつ、手作業で粒をそろえ形を整える。それを繰り返す。

同園は8日から直売所がオープンした。10月上旬までを予定する。「ブドウは果皮の色から黒、赤、緑の3色に分けられる。3色の主力品種を確保しつつ、お客さんを飽きさせないように希少な品種を順次販売している」と工夫する。皮ごと食べられる大粒の「バイオレットキング」など希少な品種は2、3日から1週間で入れ替わる。

生産者で組織する県ぶどう連合会には226人が所属する。萩谷さんもその一人。先輩や仲間とともに栽培技術を磨き合い、おいしいブドウ作りを目指す。萩谷さんは「各農家がこだわりを持って丹念にブドウを育てている。近くの農園で好みの品種を探してほしい」と話した。

■メモ
萩谷英之ぶどう園
▽東海村船場163の2(自宅)
▽直売所の場所はホームページ「uma-i.jp」参照
▽(電)090(3200)3599

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