小江戸がギュッ 駅弁完成 栃木市などプロジェクト JR東京駅で常時販売

下野新聞
2019年7月17日

【栃木】市独自の名物「とちぎ江戸料理」にちなんだ駅弁「小江戸旅弁当」が完成し、JR東京駅構内でこのほど販売がスタートした。同駅で開催中の新作駅弁フェアに合わせて、市などが都内の弁当店と共同で開発した。フェア終了後も同駅で販売が継続されるほか、他駅での展開も検討中という。

弁当は、くちなしの実で炊きあげたおこわ「染飯(そめいい)」の上に、巴波(うずま)川にちなんだぐるぐる巻きのかんぴょう煮、モロ(サメ肉)の漬け焼き、ほかにもハスの名所「つがの里」にちなんだハス煮天ぷらが並ぶ。里芋の田楽、岩下の新生姜(しょうが)なども盛り込み、彩りを豊かにした。

駅弁の掛け紙には、山車や土蔵群、遊覧船の船頭といったイラストが描かれ、市をアピールしている。

とちぎ江戸料理は、(1)江戸期の料理を再現したもの(2)郷土料理(3)江戸の要素を感じさせる創作料理-のいずれかを満たす料理。新名物で観光客を呼び込もうと、2015年から市と飲食店などが手を組み、プロジェクトをスタートした。

弁当は、昨秋のとちぎ秋まつりがきっかけ。会場や東武浅草駅で試行販売したところ好評だったため、常時販売を目指して企画した。TVドラマで料理の監修なども行う市出身の料理研究家冬木(ふゆき)れいさんが監修。秋まつりの弁当を基に、駅弁を手掛ける「日本ばし大増」(東京都荒川区)と連携して開発した。

値段は税込み1千円。JR東京駅で21日まで開催中の「夏の新作駅弁フェア」で、初お披露目となった。市観光振興課の担当者は「この弁当がきっかけとなり、市の誘客につながればと期待している」とした。