水戸城大手門 梁や柱を復元 完成祈り上棟式

茨城新聞
2018年11月8日

2019年9月の完成を目指し水戸市三の丸に市が復元整備を進めている水戸城大手門の上棟式が7日、現地で行われ、市や工事関係者、地元住民ら約50人が建物の完成を祈った。式典後、骨格が現れた建物内部の見学会も開かれ、参加者は迫力ある梁(はり)や柱などの存在感に目を見張っていた。

大手門は同地区にあった水戸城の正門。市歴史文化財課によると、明治初期に老朽化により取り壊されたとされる。復元する大手門は17年6月に着工。当時と同じ在来工法で、木造2階建て高さ13メートル、幅17メートル、奥行き6メートルの建物を建設する。

上棟式では神事が行われたほか、式典後には建物内部の見学会も開かれた。建材となる木材には当時使用されていたと見られるケヤキやヒノキを用い、梁には約18メートルに及ぶ一本物の松材などを使用している。参加者はこうした柱や梁を見上げるなどしながら、圧倒的な迫力に感心していた。

高橋靖市長は「完成後は水戸らしさをこの地から発信し、教育の向上や観光振興などにつなげていく。水戸の歴史や伝統を次世代にしっかり引き継いでいきたい」と話した。

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