お試し移住で魅力体感を 4月から小山市 空き家改修、敷地で農業体験も

下野新聞
2018年2月27日

 【小山】市は、市内への移住や定住に興味を持つ市外の人たちに実際の生活を体験してもらおうと、「おやま暮らしお試しの家」を4月中旬に開所する。改修した空き家を貸し出し、移住や定住のきっかけづくりにしたい考えだ。市建築指導課は「実際に暮らすことで気付く魅力はたくさんある。空き家でありながら、街中にも出やすい場所にあるので、気軽に活用してもらいたい」としている。

 開所する家は、市が急増する空き家の所有者と利用希望者の橋渡しをしようと、2014年に始めた「市空き家バンク」に登録されていた物件。市南部の千駄塚にある。

 建物は築40年の木造瓦葺平屋(約108平方メートル、4LDK)。約1700平方メートルの敷地には家庭菜園があり、近隣農家のアドバイスを受けながら農業体験もできる。

 市によると、空き家バンクにはこれまでに通算で17件の登録があり、10件が成約しているが、市がこうした試みに活用するのは初めて。

 市は、テレビや冷蔵庫など生活に必要な設備の設置や耐震改修を行うため本年度、約1千万円の予算を計上しており、年度内に整備を完了させる予定。また、新年度は維持管理費などに約150万円を計上している。

 体験期間は1カ月間。賃借料は光熱費込みで3万円を予定している。食べ物などは利用者が負担する。利用には事前登録が必要で、ホームページや電話を通して募集を始めるとしている。(問)同課0285・22・9824。

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