観光振興へ高速バス 圏央道沿線4市町村連携 阿見-成田間 7月から試験運行
圏央道沿線地域の活性化に向けて稲敷市、阿見町、美浦村、千葉県神崎町の4市町村が2016年度から、広域連携事業を始める。3月下旬に協議会を立ち上げ協力関係を構築。第1弾として、7月から半年間、阿見町-千葉県成田市間で高速バスを試験運行する。本格運行の採算ラインとなる6万人以上の利用者を目指すとともに、人や物の行き来を活発にして沿線地域の観光振興を図る。
「成田空港とつくば市との中間に位置するこの地域は、圏央道開通による大きな発展の可能性がある」
3月下旬に稲敷市役所で開かれた協議会設立に伴う記者発表会。4市町村の首長が顔をそろえた会場で、協議会長の田口久克市長は、広域連携事業への期待感をこう表明した。
同協議会には4市町村のほか、「あみプレミアム・アウトレット」(阿見町)や道の駅「発酵の里こうざき」(神崎町)などの民間事業者も参加。今後定期的に会合を開き、官民一体で沿線の活性策を探る。
同市政策企画課によると、高速バス運行を行う背景には昨年6月に圏央道が東関東自動車道に接続し、都心へのアクセスが容易になったことなどがある。
試験運行は民間のバス会社に委託し、7月16日から来年1月15日の半年間(1日約15往復)を想定。圏央道阿見東インターチェンジ(IC)-新空港自動車道新空港ICの約50キロを約50分で結ぶ。
停留所は、同アウトレットや道の駅など4~5カ所に開設する予定。事業費は約1億2700万円と見込み、国の地方創生加速化交付金を充てるという。
協議会では高速バス運行を足掛かりに連携を強める考えで、石橋輝一神崎町長は「神崎町は人口が約6300人と小さな町なので、広域での事業に大いに期待を寄せている。茨城の農産品を活用した活性化事業もできればいい」と話した。
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