潮来市 「嫁入り舟」期間拡大 ろ舟運航も、観光振興へ

茨城新聞
2016年1月22日

 潮来市は新年度から「嫁入り舟」と、ろ舟運航の実施期間を拡大する。これまで「水郷潮来あやめまつり」期間中のみの実施だったが、人気であることから4月から10月までに拡大する。市は市商工会などの協力を得て、潮来の初夏の風物詩を市の観光事業として確立させていきたい考えだ。

同地域は水郷と呼ばれ、1960年初めごろまでは手こぎのろ舟が日常の交通手段となっていた。嫁入り舟はろ舟で嫁ぎ先へ向かう水郷ならではの光景で、60年に発売されたヒット曲「潮来花嫁さん」で、「潮来花嫁さんは舟でゆく~♪」と歌われたことで広く知れ渡った。
嫁入り舟とろ舟は現在、あやめまつり期間中のみ実施。嫁入り舟は、白無垢(むく)姿の花嫁が、あやめ園からろ舟に乗り、新郎の待つ船着き場に向かうイベントとして行われている。ろ舟はあやめ園を流れる前川を遊覧している。
嫁入り舟は2015年のまつりでは、募集35組に対し84組の応募があり、5月23日から6月28日までの水、土、日曜日に37回実施した。ろ舟は同期間中、1万人を超える乗船があった。
期間拡大で行われる嫁入り舟は、市商工会の運営となる。あやめまつり期間を除く4月から10月までの土日祝日を中心に実施。7、8月は、白無垢姿では暑いことから除く。特別運航となるため有料となる。衣装は自分で用意するか、市の貸衣装も利用できる(市内の美容室を利用し、支度および着付け費用は自己負担)。ろ舟も同様に実施する。
市は「期間拡大で、どれほどの利用があるかを見極めたい。今後さらに充実させていく第一歩としたい」と話している。

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