色絵磁器の美堪能 「今泉今右衛門展」 水戸、11日まで

茨城新聞
2022年10月6日

江戸時代から続く色絵磁器の美と技を紹介する「十四代 今泉今右衛門展」が11日まで、水戸市泉町の京成百貨店7階催事場で開かれる。襲名20周年を記念し、水戸での個展は6年ぶり。茨城をイメージした特別作品を含め、花器やつぼ、皿、香炉など約70点を一堂に並べる。

今右衛門は、佐賀・鍋島藩の時代から続く有田焼の窯元。「色鍋島」と呼ばれる色絵磁器を継承し、14代の今右衛門さんは2014年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。白抜きの伝統技法「墨はじき」を基本にしながら独自の技を融合。白の微妙な世界を表現した「雪花墨はじき」や、角度で輝きが変わる「プラチナ彩」など、細部にこだわった美しい仕上がりが特徴だ。

淡い色合いの梅や萩、筑波山など茨城をイメージした「色絵薄墨墨はじき梅萩文花瓶」など、繊細で格調高い手仕事を堪能できる。午前10時30分から午後7時(最終日は同5時)。8日午後2時から、会場で今右衛門さんのギャラリートークが行われる。