工芸品や書、秀作身近に 茨城・笠間皮切り 県移動展が開幕

茨城新聞
2022年6月8日

茨城県を代表する美術作品を一堂に集め、県内3カ所を巡回する県移動展覧会「茨城の美術セレクション」(県、県美術展覧会主催)が4日、笠間市笠間の県陶芸美術館で開幕した。工芸美術、書、写真、デザイン4部門の秀作45点が並ぶ。笠間での会期は19日まで。

展示は、今年1月に開いた第12回「現美展」からの選抜作品。日本芸術院会員の星弘道さんによる中国古典の一節「菜根譚(さいこんたん)の語」(書)や、県美術展覧会副会長、吉澤鐵之さんの「躍鯉(やくり)騰々(とうとう)」(同)、同副会長の渡邊信雄さんの「飛天-勢(せい)」(工芸)など、多彩な作品が鑑賞できる。

このほかデザインや写真も展示され、夫婦で来場したひたちなか市の男性(72)は、「素晴らしい作品に触れ、久しぶりの笠間でよい気分転換になった」と話した。

19日午前11時からは、出品作家によるギャラリートークが行われる。申し込み不要、先着15人。

同展は、優れた美術作品を身近に感じてもらおうと、毎年開催。各作家が手がけた近年の代表作約100点を3会場に分けて紹介する。いずれも入場無料、月曜休館。

巡回の日程は次の通り。

▽6月28日~7月10日、県つくば美術館(日本画、洋画、彫刻)27点
▽2023年3月1~12日、県天心記念五浦美術館(日本画、洋画、彫刻)27点