三大俳人魅了した茨城 県立歴史館で特設展 足跡たどる書籍、句碑50点

茨城新聞
2022年9月25日

俳諧を通し、江戸と常陸国との交流をたどる特設展「茨城の俳諧~芭蕉・蕪村・一茶が訪れた茨城」が、水戸市緑町の県立歴史館で開かれている。連歌発祥の地とされる筑波山など、江戸の三大俳人を魅了した茨城県ゆかりの品々が公開されている。

展示は同館のほか個人や大学、寺社の所蔵品など約50点。松尾芭蕉自筆の「鹿島紀行」や与謝蕪村の俳体詩「北寿老仙を悼む」のほか、各地との関わりを示す書籍や書簡、掛け軸、句碑の写真パネルが並ぶ。

守谷や布川(利根町)を頻繁に訪れた小林一茶は、小川(現小美玉市)で、芭蕉が愛用したとされる「翁椀」を手に取った。その際の感動を述べた自筆の句文「ひろはの風」は、国外周遊最北端の目的地が小川だったことを示す貴重な資料となっている。

このほか、水戸藩士岡野湖中が編集した全国初の芭蕉全集「俳諧一葉集」や、龍ケ崎に俳諧道場を開いた杉野翠兄にまつわる句額など、茨城県関連の資料も充実させた。

同館と俳文学会が共催し、同学会委員で常磐大人間科学部准教授の二村博さんが監修。俳句や文学に注目した展示は同館で初めてで、学芸員の森戸日咲子さんは「筑波山を含め、茨城は俳人たちが重要視した土地だということを再認識する機会」と話す。

会場を訪れた水戸市の男性(72)は、「著名な俳人と茨城との交流は意外だった。とても興味深い」と見入っていた。10月30日まで。午前9時半から午後5時。月曜休館。ただし、19日開館、20日休館。