茨城・鉾田の夏祭り開催へ 8月26~28日 密避け台車で神輿巡行
■「伝統 次の世代に」
新型コロナウイルスの影響で、2年連続で規模を縮小していた茨城県鉾田市の「鉾田の夏祭り」が今夏、通常に近い形で開催されることが、関係者への取材で分かった。各所との調整や市内のイベントでのPRなど、開催に向けた動きが具体化している。
同祭りは、400年以上の歴史がある鉾神社(池田正春宮司)の祭礼。鉾田市の中心市街で毎年8月の最終金土日の3日間にわたり開催され、神輿(みこし)と各町内の山車が市内を勇壮に練り歩き、鉾田の夏の風物詩として親しまれている。
一昨年と昨年は、新型コロナウイルスの影響で神事のみ執り行われた。今年は県内の感染状況が落ち着いていることから、8月26~28日に開催を予定する。
新型コロナウイルス感染防止のため、神輿は27日の宮出しと28日の宮入りの時のみ担ぎ、町内の巡行は台車に載せるなどして「密」を避ける工夫をするほか、各町の詰め所などで食事と酒類の提供は行わない。感染状況が悪化した場合は中止する。
当番町を務める桜本区の飯塚剛祭事委員長は「本来なら令和の幕開けをにぎやかに飾るはずだったが、コロナ禍で2年延びてしまった。待ちに待った祭りを盛り上げたい」と話している。池田宮司は「祭りは先祖が育て守ってきたもの。伝統文化が廃れないよう次の世代に継承していきたい」と語った。