奇祭「撞舞」、7月24日に開催 茨城・龍ケ崎 3年ぶり、祭礼は縮小

茨城新聞
2022年5月27日

茨城県龍ケ崎市の奇祭「撞舞(つくまい)」を巡り、市撞舞保存会は3日までに、7月24日夕に開催すると正式に発表した。午後6時ごろの開始を見込む。新型コロナウイルス感染症の流行で、撞舞は中止が続いており、3年ぶりの実施となる。保存会では、感染状況を勘案し、伝統を継承するために開催を決めたと説明している。

撞舞は、国選択・県指定無形民俗文化財で、例年7月下旬、市内にある八坂神社の祇園祭礼最終日に披露される。市教育委員会によると、400年以上の歴史があると伝わる。高さ14メートルの柱の上で「舞男(まいおとこ)」と呼ばれる男性が、五穀豊穣(ほうじょう)や疫病よけを願って四方に向かって矢を放つ。柱の上での逆立ちなど、舞男による軽業も繰り広げられる。市立龍ケ崎小近くの通りが会場となる。

保存会によると、祭礼は通常、3日間にわたり行われるが、規模は1日のみに縮小。町内会でつくる実行委員会で決定したという。撞舞の開催に当たっては、国や県のガイドラインに沿い、観覧客にも感染症対策の協力を求める。詳細は今後、関係団体と調整する。ただ、新型コロナ対応のまん延防止等重点措置や緊急事態宣言が出た場合、悪天候の際は中止にする。

舞男は現在、龍ケ崎鳶(とび)職組合に所属する男性2人が演じる。本番に向けた練習が5日から、市役所南側駐車場で始まる。