十割の香り、千切りの食感  長芋もりそば そば倶楽部たいしょう庵(宇都宮)

下野新聞
2021年8月4日

 看板メニューの長芋もりそば(1050円)は、北海道産の良質で太めの長芋を刺し身のつまのように千切りにして、那須烏山産のそばの上に雪のように降らせた逸品。長芋をとろろにしてつけ汁に入れるのが一般的だが、たいしょう庵では十割そばの強い香りとシャキシャキとした千切り長芋の新しい食感を楽しめる。

 締めは、サービスで出される紀州の南高梅を使った大粒の自家製梅干し。そば湯との相性は抜群で、そばの香りと梅のさっぱり感がマッチする。

 始まったばかりの季節限定新メニュー、ぶっかけしゃもレモンそば(1200円)は、矢板産の栃木地鶏「美しゃも」を使用。鶏の味が濃く、コリコリとした歯応えとレモンの爽やかさが暑い季節にぴったりだ。

 店は、宇都宮市郊外の田原街道から少し入った里山の麓にたたずむ。夜営業の鉄板居酒屋として開業15周年を迎え、昼にそば店として開業した。店主の渡里洋(わたりひろし)さん(53)と妻の明美(あけみ)さん(45)が二人三脚で営む。洋さんは「バルコニーで、緑豊かな景色を見ながら食べるそばもなかなかですよ。午前10時半から営業しているので、散歩がてら、朝そばとしても利用してほしい」と話した。

 【メモ】宇都宮市長岡町629の5。午前10時半~午後1時半(ラストオーダー1時)。水曜定休。(問)028・623・4138。

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