ジャンボナシ×だるま 全国PR 高崎名産コラボ 好評 市職員が考案

上毛新聞
2020年1月14日

高崎市名産のジャンボナシとだるまがコラボした商品が話題を呼んでいる。大きくて日持ちするジャンボナシの特徴に着目した市職員が全国にPRしようと、だるまを描いた赤い薄紙で包んだ「だるまジャンボ梨」を考案。正月のだるま市では2日間で200個近くを売り、大型商業施設での販売も好調だ。教育評論家の尾木直樹さんのブログで紹介されるなど、贈答品としても人気が高まりそうだ。

考案したのは市教育委員会健康教育課の多田悦子さん。2017年秋に静岡県から転居した多田さんは、JR高崎駅前の大型商業施設「高崎オーパ」に並ぶジャンボナシの大きさに驚いた。食べてみると予想以上に甘く、埼玉県の実家に持ち帰ると大変喜ばれたという。

縁起物として有名な高崎だるまと掛け合わせればナシの価値をさらに高められると考え、試作品を作って昨年2月に市農林課へ売り込んだ。同課職員とタッグを組んで10万円の研究費が出る市の「政策研究事業」に申請して認められ、県達磨製造協同組合などと協力して実現にこぎつけた。

高崎オーパ内の「高崎じまん」では昨年末から1個1・3キロのだるまジャンボ梨を1520円で販売しており、5日までに142個を売った。だるま市では箱入り1個1500円で販売し、188個が売れる盛況ぶりだった。

「尾木ママ」として知られる尾木さんは、12月22日のブログで「兎に角大きい!幸運呼ぶ達磨さんに包まれたらもう心配梨(無し)ですね」と写真付きで紹介。多田さんは「思い切って行動してよかった。多くの人に高崎の魅力を知ってもらいたい」と話している。

市の政策研究事業は職員の相互啓発や企画能力の向上を目的に数十年前から実施している。アイデアが具現化されることはまれといい、富岡賢治市長は「日ごろから問題意識を持ち、意欲がなければ実現に至らない。大変うれしいことで、こういうことを職員に望んでいる」と歓迎した。

高崎じまんでは今月末まで、だるまジャンボ梨を販売している。