ブレックス 追撃かわし連勝飾る B1 渋谷に72-61 地区2位以内確定

下野新聞
2019年4月15日

 プロバスケットボールB1第35節は13日、各地で9試合を行い、東地区2位の栃木ブレックスは東京・青山学院記念館で同地区4位のSR渋谷と対戦、72-61で2連勝を飾った。通算成績は46勝11敗。順位は変わらないが、同地区2位以内が確定し、チャンピオンシップ準々決勝のホーム開催が決定した。

 ブレックスは第1クオーター(Q)こそ渋谷の激しい守備に手こずったが、19-15で入った第2Qから本領を発揮。相手の攻撃を9得点に抑える好守備を見せた一方で、攻めては遠藤祐亮(えんどうゆうすけ)の3点シュートなどで20得点を挙げ、リードを拡大した。

 第3Qは7分には7点差まで迫られたが、その直後に速攻から比江島慎(ひえじままこと)のレイアップ、竹内公輔(たけうちこうすけ)のバスケットカウントが決まるなど連続9得点で再び主導権を奪還。第4Qは山崎稜(やまざきりょう)の3点シュート、6得点を挙げたライアン・ロシターの活躍もあり、渋谷の追い上げをかわした。

 ブレックスの次戦は14日午後2時5分から、同会場でSR渋谷と今季レギュラーシーズンのアウェー最終戦を戦う。

【ハイライト】ミスの多さ 不安残す
 72-61のスコアも内容的にも物足りなさを感じさせた。今季5戦5勝と相性がいいSR渋谷を退けたブレックスだったが、安斎竜三(あんざいりゅうぞう)監督は「後半は軽いプレーが目立った」とミスの多さに苦言を呈した。

 10日の北海道戦から遠征が続くブレックスは、序盤から頻繁に選手交代しながら出場時間をシェア。7点差まで追い上げられた第3クオーター(Q)7分から、途中出場した比江島慎(ひえじままこと)、竹内公輔(たけうちこうすけ)ら4人が主体となり、連続9得点。層の厚さを見せつけ、勝利を引き寄せた。

 ただ、一方ではチャンピオンシップ(CS)に向けた不安も露呈した。ターンオーバーは後半だけで8。第4Qは四つのターンオーバーから攻撃機会を失い、得点はこの日最少の13点にとどまった。安斎監督は「気持ちの問題」と断言。各選手は試合の締め方やリードを奪った後の戦い方を課題に挙げた。

 この日で東地区の2位以内が確定。地区優勝の可能性は極めて厳しくなったが、田臥勇太(たぶせゆうた)主将は「リバウンドやコミュニケーションミスで相手のペースになると、戻すのは難しい。細かいところを一つでもつぶさないと」とレギュラーシーズン残り3試合で克服すべきテーマを見据える。

 一つのプレーの精度が運命を分けるCSに向けて消化試合は一つもない。王座奪還を目指す「挑戦者」としての姿勢を忘れず、時間の限り成長を続けたい。