《食いこ》シフォンケーキ工房樹里(ひたちなか市) 元気な鶏の卵 ふっくらと

茨城新聞
2019年4月7日

焼きたての甘い香りに満ちたひたちなか市の「シフォンケーキ工房樹里」。店のイメージカラー、オレンジ色の特注オーブンで、シフォンケーキが焼き上がる様子を見ることができる。

「シフォンケーキは絹のシフォンのようにふわふわ」と黒沢いさ子社長。「小麦粉、卵、サラダ油、グラニュー糖とシンプルだから素材にはこだわる」。特に卵は那珂市の新鮮な平飼い。「元気な鶏の卵。卵白の力でメレンゲが膨らむから、ベーキングパウダーを使わなくてもふっくらしっとり焼き上がる」。防腐剤など添加物は使用しない。

1980年、喫茶店としてスタートした。子育て中だった黒沢さんは「自宅でできる仕事を考えた。反対されたがコーヒーを入れるのが面白そうだった」。約25年前、シフォンケーキセットを始めると「おいしい」と好評で、持ち帰りに対応するようになった。その後株式会社化し、2011年、喫茶店からシフォンケーキの持ち帰り専門店に切り替えた。長男夫婦に引き継ぐ準備を進めているという。

直径20センチのホールタイプは贈り物やお土産用として人気、ピースタイプは多彩な味を手軽に楽しめる。卵のおいしさが伝わる一番人気のプレーンやアールグレイ、キャラメルなど30種類から日替わりで常時10種類をそろえる。

地場産の果物などを使った季節限定のシフォンも作る。3、4月は桜の塩漬けを入れた和風の「さくら」。1、2月は同市産のイチゴ「バインベリー」、5、6月は江戸崎かぼちゃ、9、10月は笠間市岩間地区の栗など。

シフォンロールケーキなど生クリームと組み合わせた「デザート系」も楽しめる。シフォンシュークリーム「ふわり」は生クリームとカスタードクリーム入り。メッセージやかわいらしい絵を描いたアイシングクッキーも並ぶ。

シフォンケーキとクッキーは水戸駅ビルエクセル南のIBARAKIスイーツ工房で販売している。

喫茶店時代からの店名「樹里」は店奥にそびえる樹齢約170年というシイの木に由来する。「パラソルのよう」に大きな枝を広げていた。

■お出かけ情報
シフォンケーキ工房樹里
▼ひたちなか市中根3317の6
▼営業時間は午前10時~午後7時
▼定休は月曜・第3火曜(祝日は営業)
▼(電)029(273)7467

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