厳寒の恵み 天然氷熟成 日光・切り出し始まる

下野新聞
2019年1月10日

 かき氷で人気の天然氷の切り出しが8日、日光市山久保、「松月氷室」(吉新昌夫(よしあらまさお)社長)の氷池で始まった。氷点下の厳しい寒さの中、透き通った“冬の恵み”が次々と氷室へ運び出された。

 午前5時、吉新社長をはじめ従業員ら6人が作業を開始。約千平方メートルの池一面に張った氷を、縦約77センチ、横約50センチの約2700枚に切り、手作業で陸上へ引き上げた。

 氷の厚さは、池の中央部分で例年よりも1センチほど薄い14センチ。来週、天気の崩れが予想されたため、早めに切り出しを始めたという。氷の品質は上々で、吉新社長は「年末年始の強い寒気と、雨が降らなかったことで最高の氷ができた」と頬を緩めた。

 池では9日まで切り出し作業が行われ、その後もう一度、氷が作られる。出荷は2月から7月にかけて行われる。