ぶつけ合い 児童ら“火花” 【2018 師走点描】野木で「提灯もみ」

下野新聞
2018年12月4日

 野木町野木の野木神社で3日夜、竹ざおに付けた提灯(ちょうちん)を威勢良くぶつけ合う「提灯もみ」が行われ、冬の風物詩に参道を埋めた大勢の見物客から歓声が上がった。

 源(みなもとの)頼朝(よりとも)から同神社に献上された神馬で氏子地域を回る「七郷巡り」の際、出迎えの男衆が提灯を手にぶつかり合ったのが由来という。約800年前から伝わる伝統の奇祭だ。

 午後7時、長さ4~5メートルの竹ざおに結ばれた提灯に火がともされると、地元の小学生たちが相手の提灯の火を消そうとさおをぶつけ合った。激しい音が響き、見物客から「頑張れ」の声が掛かるなど、参道は熱気にあふれた。

 初めて訪れたという芳賀町祖母井、会社役員小玉文男(こだまふみお)さん(73)は「子どもたちが元気よくぶつけ合っていて見事でした。来て良かった」と話していた。