炎に祈る無病息災 那須塩原 金乗院 恒例の火まつり

下野新聞
2018年6月29日

 燃え上がる炎に一年の無病息災などを祈る恒例の「火まつり」が28日、那須塩原市沼野田和の那須波切不動尊金乗院(こんじょういん)で開かれた。

 今年で31年目。長浜大法(ながはまだいほう)住職(61)や全国各地の修験者ら約15人が縄で結界を張った道場に入ると、おのや弓、剣で清めの儀式を行った。ヒノキの葉で覆われた高さ約2・5メートルの護摩壇に点火すると、激しい炎と煙が立ち上がった。

 荒行の「湯加持」では、ほら貝や太鼓の音が響く中、熱した湯が残る釜に長浜住職が入り経を唱えると、道場は参拝者の拍手に包まれた。

 火渡りでは、長浜住職と修験者が護摩檀の残り火を素足で渡った後、参拝者が燃え跡を歩き、無病息災や家内安全を祈願した。

 前橋市関根町、村上助(むらかみたすく)さん(80)は「住職による湯加持や火渡りの気迫、迫力に圧倒された」と満足そうだった。 

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