栃木県初 白イチゴ開発 県研究所 21年販売へ品種登録出願
福田富一(ふくだとみかず)知事は29日の定例記者会見で、新品種の白イチゴ「栃木iW(アイ・ダブリュー)1号」を開発したと発表した。県農業試験場いちご研究所(栃木市)が育成し26日、農林水産省に品種登録出願した。(9面に関連記事)
白い果実が最大の特徴で、2021年産から観光イチゴ園での販売を目指す。15日に「いちご王国」を宣言したばかりの本県にとって、主力の「とちおとめ」、贈答用などの「スカイベリー」、夏イチゴの「なつおとめ」に続く新ブランドとして期待される。新品種の登録出願は11年11月のスカイベリー以来、約6年ぶり。
福田知事は「新たなラインアップとなる白いイチゴ。赤いイチゴと合わせ、紅白のお祝い用として重宝されるのではないか。『いちご王国』がさらに盤石になる」と期待した。
栃木iW1号は、スカイベリーよりやや小ぶりで、酸味が少ないため甘さが際立ち、食感は他品種に比べまろやかなのが特徴。果実が大きいものが多いため、とちおとめより収量が多いという。
県農政部によると、白色系のイチゴは国1種類、民間9種類の計10種類が品種登録されている。同研究所は「果実は最も白い。大きな部類に入る」と違いを強調した。
同研究所としては初めてとなる白イチゴの開発には12年度から着手。品種登録には3年程度かかるとみられる。2月20日までブランド名を募集し、商標登録後の18年11月ごろに発表する予定。
今後、市場調査、栽培技術の確立、販売戦略の構築などを行い、20年秋から観光イチゴ園などで一般栽培したい考え。福田知事は「広く栽培されれば、県外、首都圏、近畿圏、さらには海外も視野に販売したい」と話した。
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