「北の一之鳥居」完成 鹿島神宮 東西南北そろう
鹿島神宮(鹿嶋市宮中、鹿島則良宮司)の「北の一之(いちの)鳥居」の竣工(しゅんこう)祭が1日、同市浜津賀の戸隠神社(出頭勝宏宮司)前で、発起人や奉納者、地区住民代表らが出席して行われた。かつて同神宮には東西南北に一之鳥居があったとされ、今回の鳥居建立により計4カ所全てがそろった。
北の一之鳥居は鮮やかな朱色で市道の上に立つ。高さ6メートル、幅は最大7・8メートル。鳥居は日立市の中島ビニール加工(中島政好社長)が手掛け、腐らず地震に強い硬質塩化ビニール製で建立、同社が奉納した。
竣工祭では、多くの地元住民が見守る中、同神宮の神職らによる神事が行われた。神事後には、特設舞台から盛大に祝いの餅や菓子などがまかれた。
鹿島宮司は「昔、この道路は水戸から鹿島神宮へお参りする人たちが通った。ここに鳥居があり、ここからが神宮の領域なんだろうと感じたと思う。鳥居が復活したことは本当にありがたい」と話した。発起人代表で鉾田市上幡木の橋本裕次さん(74)は浜津賀出身で、「感無量。鳥居を再現でき、これ以上の喜びはない。後世に継承してほしい」と語った。
同神宮の一之鳥居のうち、東は鹿嶋市明石の海岸沿いにあり、西は同市大船津の北浦湖上に立つ水上鳥居、南は神栖市息栖の息栖神社の鳥居を指す。
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