《食いこ》カフェギャラリー ゆずり葉(水戸市) 和風の庭に心休まる空間

茨城新聞
2017年8月27日

水戸市の静かな住宅地にある「カフェギャラリー ゆずり葉」。民家の1階で開くカフェは、手入れが行き届いた庭を見ながら、心休まるひとときを過ごせる。

古い農業用倉庫を改装したギャラリーは展示会やコンサート、バンドの練習、サークルの集まりなど文化交流の場になっている。「カフェとギャラリーの両輪で地域の皆さんが楽しめる場所にしたい」と代表の岡崎真吾さん(45)。2009年にギャラリー、翌年にカフェがオープンした。

枝ぶりのいい松などの樹木、四季折々の花が楽しめる和風の庭は岡崎さんの祖父が生涯懸けて造り上げた。「祖父の庭を多くの人に見てもらいたかった」。祖父が亡くなった今は、一緒に店を切り盛りする岡崎さんの両親が自宅の庭を手入れする。

岡崎さんは仕事に追われた会社員時代、都内のビジネス街の喫茶店で忙しいながらも楽しそうに働くスタッフや思い思いに過ごす客の姿に「こういう空間があるのか」と驚いた。喫茶店が世界的なコーヒー専門店と知り「店を開くなら」と転職。9年弱、コーヒーの知識や店舗経営などを学び、店長職にも就いた。カフェでは経験を生かし、食事やデザートとともに、コーヒーなど飲み物類を多彩にそろえる。

コーヒーはドリップではなくコーヒープレスという器具でいれる。良さは「コーヒー豆本来の味をダイレクトに楽しめる」。エスプレッソに泡状のミルクを注ぎ、模様や絵を描くラテアートで客を楽しませる。

スイーツの一番人気は「林檎(りんご)とアールグレイのブリュレ」。リンゴのコンポートと紅茶風味のブリュレ生地がコーヒーの「グアテマラ」とよく合う。食事は少しずつ工夫を凝らした料理がいろいろ楽しめる「季節の気まぐれランチ」が人気。「和風豆乳クリームシチュー」は季節を問わず好評。味や盛り付けは企画担当の妻のアドバイスを受ける。

店内は、低めのいすに座る居間やソファでくつろげる応接間と家庭的な雰囲気。靴を脱ぎ玄関を上がれば、親しい知人宅を訪れたかのような温かいもてなしが待っている。

■お出かけ情報
カフェギャラリー ゆずり葉
▼水戸市米沢町432の1
▼営業時間は午前10時~午後6時(ラストオーダー同5時半)、ランチは午前11時半~午後2時半
▼定休は火曜と第4水曜
▼(電)029(247)6236

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