「ゆる鉄」旅情豊か 写真家・中井さん作品展 茨城・笠間

茨城新聞
2025年4月3日

「ゆる鉄」として知られる人気の鉄道写真家、中井精也さん(57)の作品を集めた企画展「Happy Train! ~輝く季節の中で~」が、茨城県笠間市笠間の笠間日動美術館で開かれている。各地の絶景と鉄道車両のコラボや沿線の息吹などを切り取った作品115点が並ぶ。中井さんは「僕が目指す『ゆる鉄』は、地方鉄道で感じる『のんびりした雰囲気』を写し出すこと。鉄道と人と自然とが織りなす旅情を感じてもらえれば」と来場を呼びかけている。

中井さんは1967年、東京都生まれ。成蹊大卒業後、写真専門学校を経て鉄道写真家の真島満秀氏に師事。独立後は独自の視点で鉄道をテーマに撮影し新しいジャンルの幅を広げた。

2004年からは、「1日1鉄!」と銘打ち、日々目にしている鉄道の風景を撮影し、自身の交流サイト(SNS)に掲載。21年からは日本各地を旅しながら期間限定のギャラリーとショップを設ける「ゆる鉄画廊NOMAD」を展開する。

同館での中井さんの写真展は10年ぶり。会場には、08~23年に国内外で撮影した作品115点を並べている。冠雪した富士山の麓を走る単線列車やシダレザクラが舞い散る駅のホーム。ほかに、列車内でサンタクロースに扮(ふん)した女性乗務員が幼女にプレゼントを手渡す光景など、「ゆる鉄」が見事に表現されている。

茨城県の地方鉄道を扱った作品も展示。このうち関東鉄道常総線(小絹駅-水海道駅間)を撮影した作品は、雲が浮かぶ青空を背景に青い車両を左下隅に控えめに配置するなど、中井さんならではの画面構成が発揮されている。

中井さんは「列車を小さく写す作品が多いと思う。それは周囲の自然を際立たせるため。風景の中で息づく列車を探してほしい」と話している。

会場には、1930年代アメリカの森林鉄道と鉱山鉄道をテーマにした大型ジオラマも展示されている。

同展は5月25日まで。月曜休館。同5日は開館。4月12、13日は同館内に「ゆる鉄画廊NOMAD」がオープンする。同館(電)0296(72)2160。