8月運行へ訓練に熱 SL大樹 報道機関に公開
下野新聞
2017年6月17日
8月10日に東武鬼怒川線で運行が始まるSL「大樹(たいじゅ)」の乗務員習熟訓練が16日、日光市の下今市駅機関庫内などで報道関係者に公開された。
この日の訓練は午前7時すぎ、機関士らが機関庫内で出発前にボイラーの蒸気圧を上げる投炭作業から取り組んだ。SLの足回りにあるビスの緩みを点検する打音検査や使用済み石炭の排出などを行った後、客車などと連結。鬼怒川温泉駅まで片道約12・4キロを試験運転した。
東武鉄道によると、乗務員は5月14日の試験運転から毎週3~4日、各日3往復の習熟訓練に臨んでいる。乗務員は機関士5人、機関助士7人。
大樹の石炭積載量は約3トン。片道で約500キロを使用する。3人が乗車する機関室内の気温は走行中、60度に達し、熱気との勝負となる。東武鬼怒川線は直線で勾配が多いのが特徴で、大桑-新高徳駅間が特に難所になるという。
機関助士梅林俊輔(うめばやししゅんすけ)さん(47)は「少しずつ手応えがつかめてきた。真岡鉄道で訓練した2カ月間が生きている」と話し、機関士黒田健一(くろだけんいち)さん(47)は「いよいよという気持ち。8月10日までにしっかり準備を進めたい」と意気込んだ。
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