名峰、水墨画で雄大に 下妻出身の塩澤さん 筑西で展覧会 茨城
茨城新聞
2024年10月30日
茨城県下妻市出身の水墨画家、塩澤玉聖さん(82)の作品展「塩澤玉聖水墨画展」が、同県筑西市大塚の廣澤美術館つくは野館で開かれている。国内外の山や川、花木などを墨の濃淡を生かした巧みな表現で描いた力作43点がそろう。同展は12月29日まで。
塩澤さんは全日本水墨画展で大賞や玉雲賞などを受賞。現在は全日本水墨画会の会長を務め、水墨画に関する著書を出版したり、神社の絵馬の原画を手がけたりと活躍している。
塩澤さんは作品について、現地でのスケッチを基に「描くものを取捨選択して表現している」と説明。絹布や和紙に描き、主役を引き立てるように余白を生かす工夫を凝らしつつ、鑑賞者の視線を誘導する構図を心がけているという。
展示作の一つ「ユングフラウ」は、スイスの名峰を雄大に捉えた。現地の写生では「快晴に恵まれた」と振り返り「(各作品には)いろんな思い入れがある」と語った。
同館では版画家、棟方志功の作品を集めた企画展「棟方志功と版画展」も11月24日まで開催している。問い合わせは同館(電)0296(45)6228。