憤怒の形相、逆立つ髪… 世界遺産の日光山輪王寺で初開帳された秘仏「五大明王像」とは?

下野新聞
2024年4月16日

憤怒の形相、逆立つ髪、背負った火炎、手にした武器-。栃木県日光市山内の世界遺産・日光山輪王寺の本堂「三仏堂」で、来年3月末まで初開帳されている秘仏「五大明王像」。如来の化身仏という明王は、人々を良い方向へ導こうとする。極彩色をまとった高さ20センチ前後の5体の明王像からは、気迫が伝わってくる。

通常は参拝できない秘仏だが、世界遺産「日光の社寺」登録25周年を記念して初公開されている。

無事息災と安泰隆昌に利益があるという明王像は「軍荼利(ぐんだり)」(高さ21.1センチ)、「大威徳(だいいとく)」(16.6センチ)、「不動」(27.6センチ)、「降三世(ごうざんぜ)」(20.5センチ)、「金剛夜叉(こんごうやしゃ)」(20.4センチ)の5体。

「一人残らず救ってみせる」という強い意志と邪魔する者への怒り、人々への深い慈悲心を表現しているという。江戸時代の作とされるが、作者は分かっていない。

同寺によると、信仰の始まりは奈良時代、日光開山の祖勝道上人が中禅寺湖の南岸に「五大明王」を感得して庵を結んだこと。元寇に際しては「五大尊祈祷」を営んだところ戦いが終結したことで、平和に導く仏としても信仰されている。

鈴木常元教化部長は「人の心の中にある悪いもの、弱いもの、ずるいものに気付いてもらえれば。平和についても考えるきっかけにしてほしい」としている。

三仏堂の拝観料で参拝でき大人400円、小中学生200円。受け付けは午前8時~午後4時半(11~3月は3時半)。(問)同寺0288・54・0531。

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