日立のサクラ、歴史や名所 市、ガイドブック作成 茨城

茨城新聞
2024年2月20日

サクラを市の花とする茨城県日立市は、市内のサクラの歴史や名所などを紹介する「さくらのまち日立ガイドブック」を発行した。鉱山の煙害克服のため企業と住民が協力してサクラを植林した歴史をはじめ、各地区のお花見スポットやモデルコースなどを写真や地図を交え紹介している。

ガイドブックはA5判カラー32ページで、2000部発行。市さくら課が編集した。各支所や交流センターなどに配置するほか、春の日立さくらまつりや講演会などで活用する。

市を代表する名所を紹介し、日本のさくら名所100選の平和通りとかみね公園、煙害で荒廃した自然を回復させた鞍掛山などを掲載。お花見スポットは、市内の各コミュニティ23地区が選んだ「わがまちの桜23選」を含め、地域で親しまれている名木を計47カ所紹介している。

このほか、市固有の早咲きの桜の「日立紅寒桜」や「おぎつやよい」、煙害対策で植樹されたオオシマザクラなど、市内で楽しめる主な桜を品種別に解説。樹勢が衰えた桜の更新を進めていることなどにも触れ、明治から令和にかけての市のサクラに関する年表も掲載している。

市は「市の桜の歴史を学びながら名所を巡る機会にしてほしい」としている。