《釣り》ルアーでトラウト狙い 茨城・高萩の管理釣り場 初心者でも楽しめマス
10月初めに茨城県高萩市の管理釣り場「高萩ふれあいの里フィッシングエリア」へ行ってきた。人工の池や自然の川を区切って魚を放流する管理釣り場は、ルアーやフライを用いて有料で釣りを楽しむ場所。いわゆる釣り堀の一つ。観光地などでイクラを餌にニジマスを釣らせる所もあるが、釣りの世界では「管釣り」とか「エリアトラウト」として区別している。
自然界ではそれなりの装備や経験がないと、なかなか釣れないトラウトを、管理釣り場では手軽に釣れるのが一番の魅力。それもかなりの大物を釣り上げるチャンスがある。
とはいっても連日釣り人に攻められ、警戒心が強くなった、いわばスレた魚を釣り上げるのは至難の業。しかしその難しさが第二の魅力だ。手を替え品を替え、スレた魚に食わせるテクニックを磨く釣り人たちによって、さまざまな攻略法が生まれ、腕を競う競技会が隆盛を極め、ファンの裾野を広げてきた。
管理釣り場といえども、時間帯や天気、気温、風などの気象条件や人的プレッシャーなど、状況は刻々と変化していく。ルアーでの釣りが中心となるが、一口にルアーといっても、スプーン、クランクベイト、ミノー等々、さまざまなタイプがある。
その日の魚の活性、状態によって、レンジ(魚の好む棚、水深)、スピード、アクション、カラーといった要素を考え合わせて、その日のヒットルアーを導き出していく。それはまるでパズルのピースを一つ一つはめるような作業だ。
当日は急激な気温の低下と朝から降りしきる雨。低水温を好むトラウトには好条件ともいえる。まず2・2グラムと重めのスプーンで広範囲を探ってみたが反応がない。表層付近を泳ぐトラウトが多く見えたので1・1グラム、軽めのスプーンに交換するとすぐに30センチのニジマスがヒットした。
レンジとアクションは適切と判断し、魚を飽きさせないようカラーを変えながら誘うとコンスタントにヒットするが、30センチ前後の小型ばかり。表層付近で釣れるのは間違いないので、ルアーをはやりのGJというミノーに変えた。
これが功を奏したか40~45センチ前後の良型を連発。引きや重量感が別物だ。ゆっくり巻くことの多いスプーンに比べて、素早くテンポよく巻くのでまた違った楽しさがある。
しかし強まる雨で水温が低下したか、魚の反応が鈍る。ルアーを変え、レンジを変えるが状況に変化なし。腕を見せるのはここから-と意気込んだが、雨が本降りとなって終了とした。
高萩ふれあいの里フィッシングエリアはタイプの異なる四つの池があり、初心者からエキスパートまで十分楽しめる。キャンプ場やバーベキュー場、体験専用釣り堀もあって家族や友人同士、飽きずに過ごせる。(上州屋谷和原店・林忠之)