キッチンカーで農家を支援!群馬・渋川市のNPO法人が淑徳大生と協働でスムージーを販売

上毛新聞
2023年10月4日

農業支援のNPO法人よいおやさい(群馬県渋川市、篠崎和彦代表理事)と淑徳大人文学部(東京都板橋区)の学生が協働し、伊勢崎市内でキッチンカーの営業を始めた。無農薬で自家栽培したブルーベリーを使い、スムージーを販売する。表現を学ぶ学生がプロモーションを担い、立ち話から膨らんだ計画を実現させた。販売収益をさらなる農家の支援に還元しようと試みている。

同NPOは渋川市北橘町小室の畑でブルーベリーを栽培。昨夏、ボランティア活動先を探していた学生を受け入れたのが協働のきっかけとなった。昨秋から同学部の白寄まゆみ教授のゼミ生と準備を進めてきた。

開業までの間、学生はロゴマークを考案し、看板代わりのタペストリーやのぼり旗をデザインした。商品開発に意欲的な店長の荻原恭之介(きょうのすけ)さん(25)の服装まで選んだ。実際にスムージーを作ってレシピの検討にも加わり、さまざまな場面でアイデアを出し合った。

9月中旬、出店先のMEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店(伊勢崎市三室町)を訪れた学生5人は、完成したキッチンカーと初めて対面した。着いてすぐに「のぼり旗は右側がいいかな」などと効果的な見せ方を相談。学生のリーダー、角田達郎さん(4年)は「デザインでお客さんをどう引きつけるか、学びを生かす貴重な経験となった」と話した。3年生が活動を引き継ぎ、店の見せ方や売り方の模索を続ける。

学生に生きた学びの場を提供しつつも、収益を農業支援に回す好循環の構築を最大の目標としている。篠崎さん(50)は「農家の支援までつなげるには店舗を増やす必要がある」と見通す。

ただ、拡大を急ぐことはせず、情報発信を重ねて商品を浸透させる方針。スムージーは幅広い品目を材料にできるため、さらなるメニュー開発にも注力していく。メニューや出店予定はホームページ(https://kitchen.410831.com)で公開している。

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