2023年の紅葉は例年より遅い? 厳しい残暑で…栃木県内の有名スポットの見頃にも影響
厳しい残暑が、秋の行楽シーズンにも響き始めている。栃木県内は、これまでの暑さの影響で紅葉の見頃は遅くなる見通しという。新型コロナウイルスの5類移行後、初の紅葉シーズン。集客を期待する観光地の関係者は、色づきや見頃のピーク時期を注視する。
草紅葉が色づき始めた奥日光の戦場ケ原。日光市観光協会の福田栄仁事務局長(68)は「草紅葉の見頃は9月下旬からなので遅れている」と話す。「今年は暑い日が続いたが、今後朝晩の寒暖差が大きくなれば色づきも早まりそうだ」と見込んでいる。
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紅葉シーズンにゴンドラを運行する那須町大島のマウントジーンズ那須は今年、運行期間を1週間ほど延ばして11月中旬までとした。営業販促セクションの山口晶子係長(54)は「最後まで多くの人に楽しんでもらおうと延長を決めた」と語る。
紅葉の見頃が遅れてもゴンドラは運行しており、集客への影響は懸念していない。ただ「もし紅葉のピークが大幅にずれてしまうのであれば、運行の時期を再検討するなど営業態勢を考えたい」と話した。
日本気象協会によると、長引く残暑の影響で、栃木県内の紅葉の見頃は例年より約10日間遅くなる予想。主なスポットでの見頃予想は日光・鬼怒川が10月下旬、茶臼岳(那須町)が10月上旬~11月上旬、太平山(栃木市)が11月下旬~12月中旬などとなっている。
宇都宮地方気象台によると、今後も残暑が続く見込みで27、28の両日は最高気温30度以上の真夏日となる予報。10月に入ると、気温は少しずつ下がり始めるという。
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■2023年の栃木県内の主な紅葉見頃時期
茶臼岳 10月上旬~11月上旬(例年より遅い)
八方ヶ原 10月下旬~11月中旬(例年より遅い)
日光・鬼怒川 10月下旬(例年より遅い)
大芦渓谷 11月上旬~11月中旬(例年より遅い)
太平山 11月下旬~12月中旬(例年より遅い)
*日本気象協会のデータを基に作成
【写真説明】2022年は10月15日ごろに見頃を迎えたマウントジーンズ那須の紅葉