初の鉄道検定 50人挑戦 駅弁、映画、時刻表…難問奇問ズラリ

茨城新聞
2017年1月29日

ひたちなか海浜鉄道(ひたちなか市)が運行する湊線を生かしたまちづくり推進の一環として、地元有志が企画した「第1回全国鉄道検定試験」が1月28日、ひたちなか市湊本町のホテルで開かれた。湊線のほか、駅弁や映画、時刻表など鉄道関連の幅広い“難問奇問”に県内外の鉄道ファン約50人が挑んだ。

試験は湊線を生かしたまちづくりを進める「三鉄ものがたり」(佐藤久彰代表)が主催し、初めて開かれた。全55問を45分間で解く選択式で、青春18切符について正誤を問う問題や「機関車トーマス」に関する問題、湊線の踏切数を選択する難問など、鉄道に関するさまざまな分野から出題された。

試験は即日採点され、35点以上を取った3人の受験者を会場で発表。「超特急」賞として石炭に見立てた黒砂糖や海藻をもじった「回送サラダ」など、地元の特産品が贈られた。ほかの受験者は点数ごとに「特急」や「急行」などランク付けし、近く同団体のホームページで公表する。

試験に挑んだ小美玉市の中森一斗君(11)は「難しかったけど、意表を突く問題もあって楽しかった。また挑戦したい」と話した。鉄道に乗るのが趣味という“乗り鉄”の水戸市の男性(56)は「実力を試したかったので試験実施はうれしい。解けた問題は半分くらいかな」とはにかんだ。

試験前には鉄道の物まね芸人、立川真司さんがライブを行い、東海道新幹線と東北・上越新幹線の車掌の声の違いなどを披露しながら受験者の笑いを誘った。試験後には、芸能プロダクション・ホリプロのマネジャーで鉄道ファンとして知られる南田裕介さんが、問題の解説を行った。

佐藤代表は「6歳から70歳代まで、幅広い年代層のファンが多く来てくれた」と来年の開催に意欲を見せた。ひたちなか海浜鉄道の吉田千秋社長は「多くの鉄道ファンが地元を訪れる仕組みの一つとして、定着すれば」と、地元振興に期待を寄せた。

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