ごみ処理場でカブト、クワガタ展示 廃品再利用して飼育 群馬・安中市 

上毛新聞
2023年7月29日

 ごみ焼却施設で、子どもに人気の昆虫を展示するユニークな取り組みが始まった。群馬県安中市の碓氷川クリーンセンター(同市原市)は、隣接する碓氷川熱帯植物園にカブトムシとオオクワガタの生体展示ブースを初めて設置した。展示用品や飼育環境は、持ち込まれた廃品をリサイクルして整えた。8月4日には夏休み中の市内児童の自由研究などに役立ててもらおうと、カブトムシの一部を無料配布する。

 クリーンセンターの余熱を利用した同植物園の温室には約70種450本の植物が育ち、無料で観察できる。ごみ処理の現状や環境問題について考えるため、市内の小学生を対象にした施設見学会が開かれるなど、施設は環境教育の場としての役割を担っている。

 子どもに人気のカブトムシとオオクワガタを展示することで、より分かりやすく循環型社会について伝え、環境への負荷を減らす意識を高めてもらおうと企画した。カブトムシは趣旨に賛同した市内の愛好家から100匹以上を譲り受け、オオクワガタは市職員で組織する庁内自主研究グループが計10匹を用意した。

 展示ブースは、植物園ホールの一角に設けた。飼育するケースはクリーンセンターに廃棄のため搬入された水槽を利用し、ほだ木は廃材を有効活用した。オオクワガタのエサとなるキノコの菌床は市内の業者から使用済みの物を提供してもらった。

 担当する市環境政策課の新井学課長は「『生きた教材』を通して循環型社会への興味や知識を育む場としたい」と笑顔を見せ、来年度以降はオオクワガタの配布も目標に掲げる。子どもたちの喜ぶ姿を想像しながら、職員の熱い挑戦は続く。

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