閉業した宇都宮の老舗「金田屋パン店」跡地に活気再び 店主長女が企画のマルシェ始まる

下野新聞
2023年7月9日

惜しまれながら昨年、閉業した大通り沿いの老舗「金田屋パン店」(栃木県宇都宮市泉町)の跡地で、マルシェが開催されている。その名も「KDmarché(ケーディーマルシェ)」。金田屋の名前を残しつつ、新たな形でスタートを切った。次回は9月16日に開催し、その後も毎月第3土曜日の定期開催を目指している。

金田屋パン店は1919(大正8)年創業。「まちのパン屋さん」として愛され、3色パンや総菜パンなどが人気を集めたが、建物の老朽化などで2021年7月に閉店し建物を解体。22年8月に閉業した。

マルシェは店主の長女でアクセサリー作家として活動する「KDkid’s(ケーディーキッズ)」代表の稲盛麻美さん(36)が企画した。稲盛さんのアクセサリー販売の屋号には「金田屋の子供たち」という意味が込められており、KDのイニシャルはマルシェにも使用した。

稲盛さんは「私自身、やっぱり金田屋パン店に愛着があります。広い土地ではありませんが、活用して皆さんに少しでも喜んでいただけたら」と話す。

昨年11月に初めて開催したところ反響があり、6月までに3回を数えた。6月のマルシェでは稲盛さんのアクセサリーをはじめ、ハンドメイドの布製小物、パンやコーヒーなどの4店舗が並び、地元の住民や買い物客らを楽しませた。「懐かしいですね」と金田屋パン店の思い出話をする人もいた。

次回は夏の暑さを避けて9月16日に開催する。また跡地の活用として、キッチンカーの出店やミニマルシェの開催などの希望者も募集している。情報はインスタグラム(@kdkidsinfo

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