「美術館と街を一体化」アーツ前橋が10月から中心商店街に作品展示 開館10周年記念事業

上毛新聞
2023年7月2日

10月に開館10周年を迎える群馬県前橋市の美術館「アーツ前橋」の記念事業について、同市は23日、10月から4カ月間にわたり、中心市街地の商店街に芸術作品を展示し、美術館と街を一体化させる記念展を開くことを明らかにした。アートと市民の交流を生むことが狙いで、これ以外の三つの記念展についても日程などを発表した。

同日の定例会見で、同館の南條史生特別館長が公表した。メイン事業として10月14日~来年2月12日、記念展「New Horizon(ニューホライズン)」(仮称)を開く。

同館に加え市内商店街などに作品を展示し、美術館と街を一体化させる。現代アートを手がける県内外の作家が参加を予定し、一部作家は新作の発表や、市内で作品を仕上げることなども予定している。

南條特別館長は、「街の方々に新しいアートの体験を提供したい。それが新しい文化の発展に寄与する」と説明。10周年を迎える同館の使命として、最先端アートの紹介や、アーティストや街の人々との協働などを挙げた。アートと一体化した街を作り出し、交流・定住人口を増やして同市の経済的な発展に貢献するという展望も語った。

記念展としてはこの他、7~9月に「コレクション+『手のひらから宇宙まで』」を同館で開催し、収集品約130点を展示。同時開催の「403architecture[dajiba]/椅子の場所は決めることができる」は、浜松市を拠点に活動する建築家3人による本県初の展覧会となる。来年3月には、地域の作家と協働で開く「前橋の美術2024」(仮称)を予定している。

詳細はこちら