《茨ぱん》信頼と伝統の味守る あんぱん みなとパン 茨城・ひたちなか

茨城新聞
2023年5月16日

茨城県ひたちなか市の那珂湊本町通り商店街に店を構える「みなとパン」。名物のあんぱん(130円)は、小倉・こしあんの2種類。もっちりふわふわの生地にあんが隙間なくぎっしり詰まっている。

まき窯であんを練る、という1930年の創業当時からの製法は今も変わらない。外寸65センチの大きな銅製のさわり鍋とナラやクヌギの「堅薪」を使用し、ガスでは出せない火力と風味を引き出している。店主の川和邦光さん(55)は「味付けは砂糖、塩、蜂蜜。余計なものは入れない」と話す。

邦光さんは3代目。小さい頃から手伝い、自然とパン職人に。伝統のあんぱんには県外のファンも多く、午前11時に売り切れることも。親子3代で買いに来る人もいる。創業時に比べ甘さが控えめになったが、ほぼ変わらない味を保つことが信頼につながっている。

お勧めの食べ方は、ビニールのままレンジで10秒か、炊飯器の上で温めること。普通に温めるより早く、よりふわふわに仕上がるという。あんぱんの他に約30種類のパンがあり、ハード系パンの「チーズフランス」(300円)、昨年の新作で天然酵母を使用した「六穀フルーツパン」(390円)も人気商品だ。霧吹きで水分を含ませ、トーストするとおいしい。

茨城県ひたちなか市湊本町3の14
定休日は日曜
営業時間は午前9時から、なくなり次第終了
(電)029(262)3511
インスタグラムのアカウントはminato_panten