スタイリッシュなカフェ 品ぞろえを固定せず味追求《わが社の推し》

上毛新聞
2023年5月3日

阿部珈琲堂(伊勢崎市宮子町)

2020年に開店した「A BEANS COFFEE(アビーンズコーヒー)」を営む。地元群馬県伊勢崎市出身の阿部太社長(52)は高校卒業後、アパレルや飲食、水道設備などさまざまな職種を経験。28歳のとき、アルバイトで働いていた喫茶店「珈琲(コーヒー)館」のフランチャイズオーナーに就いたのをきっかけに、コーヒーの道に進んだ。

建物は前面をガラス張りにして開放感を持たせ、扉に引き戸を採用。店内はオープンキッチンと両サイドにカウンターを設けた。その意図を阿部社長は「喫茶店の進化形」と表現する。コーヒーをいれる様子を眺めたり、マスターと気軽に会話を楽しんだりできる喫茶店の雰囲気を残しつつ、「レトロ調の喫茶店ではなく、スタイリッシュなカフェをつくりたかった」と振り返る。

焙煎(ばいせん)士の阿部社長が厳選する豆は全部で16種類。店内飲食の場合は、目盛りのついたビーカーで提供する。ビーカーに注がれた200ミリリットルのコーヒーに対し、150ミリリットル入るカップを用意することで、2回に分けて飲んでもらう。「温度変化で味わいが変わる特徴を楽しんでほしい」との思いからだ。数人の客同士で分け合うことも多いという。

同店オリジナルの「リキッドアイスコーヒー」(1リットル、750円)はテイクアウトの人気商品。自分がおいしいと思う味を常に追い求めるため、品ぞろえを固 定化しないのも勝 負に徹する表れだ。

阿部社長自身は元々、コーヒーを飲む習慣がなかったという。「自分のような初心者に、『コーヒー入門』としてふさわしい店、味をつくっていきたい」と意気込む。

来年には2号店の出店を、将来的には海外進出を視野に入れる。

 【会社メモ】2019年12月設立。資本金200万円。従業員は5人。イベントの企画やキッチンカーによる販売も手がける。

 これも自慢
商品選びの参考にしてもらおうと、スタッフが試 飲した際に感じた味覚を店内のポップ広 告に記載している。一押し商 品のコーヒー豆「アビーンズブレンド」(200グラム1300円など)はカモミールやアーモンド、チョコレートなどの味が並ぶ。

 

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