濃厚でも後味さっぱり プリン 御菓子処 高徳(市貝)

下野新聞
2023年3月1日

市貝町のシンボルで里山の猛きん・サシバが繁殖する同町続谷(つづきや)の田園に、1914年から続く和菓子店。プリンは道の駅サシバの里いちかい開業に合わせて9年前に生まれ、店の看板商品に育った。

「てっちゃんぷりん」「サッちゃんぷりん」「おとちゃんぷりん」の3種に「白いプリン」も加わり、現在4種ある。各250円。町内外で年間計約2万個を売り上げる人気商品だ。

基本の素材は牛乳、卵、砂糖、バニラエッセンスのみ。生クリームは使わず、蒸し時間や調理法の工夫だけで濃厚な味わいと滑らかさ、さっぱりした後味を両立した。

商品名の「てっちゃん」は、店の3代目高徳則夫(たかとくのりお)さん(65)の長男、4代目哲也(てつや)さん(38)のこと。沖縄産黒みつ付きの「サッちゃん」は町マスコットキャラクター「サシバのサッちゃん」から、イチゴソースが付く「おとちゃん」は「とちおとめ」からと、地域に根差し、長く愛される商品を目指す店のポリシーがそれぞれの名前に刻まれているようだ。

店には年間約200種もの商品が並ぶ。哲也さんは「昔ながらの和の味、祖父や父の味を守っていく」と職人の心意気を語った。

■メモ 市貝町続谷193。午前8時~午後6時。不定休。(問)0285・68・1931。