「真壁のひなまつり」4日開幕 3年ぶり 多彩な飾り、にぎわい創出 茨城・桜川

茨城新聞
2023年2月3日

春の始まりを告げる茨城県桜川市真壁地区の恒例行事「真壁のひなまつり」(同実行委主催、市共催)が4日開幕する。コロナ禍で中止が続き、3年ぶりの開催だ。風情ある町並みが残る同地区の約120軒が参加し、多彩なひな飾りでにぎわいを創出する。開幕を前に飾り付けを始めた商店からは「楽しいひなまつりになってほしい」と期待の声が上がった。

江戸時代から現代までのひな人形、手作りのつるしびななどが商店や家に並べられる。市が所有する「旧真壁郵便局」「旧高久家住宅」でもひな飾りを展示するほか、19日には人形浄瑠璃の伝統を継承する「真壁白井座」のひなまつり公演が真壁伝承館である。最終日には近くの山口川で流しびなが行われ、催しを締めくくる。

真壁のひなまつりは2003年、住民有志が「寒い中、真壁に来てくれる人をもてなそう」と始めた。例年8万人の観光客が訪れたが、コロナ禍で21、22年と中止になっていた。

19回目の今年は「和の風第十九章」と題して開催。感染対策を徹底し、来場者には会場内での食べ歩きはしないよう求めるとともに、食事は購入した場所か真壁中央公園の飲食可能エリアに限定する方針だ。

開幕を目前に控え、商店などで飾り付けの準備が着々と進む。石田金物店では手作りのひな人形やつるしびなを店頭に並べた。同店の石田晶子さん(73)は「毎年見に来てくれる人がいて会うのが楽しみだった。今年は来てくれるんじゃないか」と心待ちにする。

川島書店の川嶋美穂子さん(77)は3年ぶりの開催を歓迎し「初心に返って、おもてなしの心でやっていきたい」と意気込む。軒先に立ちびなを飾り、隣の見世蔵には江戸時代のひな人形を並べる予定だ。

会期は3月3日まで。問い合わせは市商工観光課(電)0296(55)1159。