関彰商事が東京オフィスにギャラリー 伝統工芸品、現代風に

茨城新聞
2023年2月8日

東京・丸の内の関彰商事東京オフィスに、伝統工芸品を現代風にアレンジした「クラフテリアート」のギャラリーがオープンした。改修されたオフィスの一部に、主に茨城県内の工芸品約40点が展示されている。担い手不足などで伝統工芸品の継承が懸念される中、現代のニーズに合った作品を発信し、新たな魅力を探る狙いがある。

展示品は、笠間焼きや水府提灯(ぢょうちん)(水戸市)、ひな人形の「桂雛(びな)」(城里町)、西ノ内和紙(常陸大宮市)など。鳥や酒瓶をかたどったちょうちんをはじめ、一年を通じて飾りやすくしたひな人形など、インテリアで活用できる逸品がそろう。今後、異業種同士の職人によるコラボレーションの作品を増やし、オリジナル作品も展開していく。

クラフテリアートは同社が提唱した造語で、「クラフト・インテリア・アート」の略語。工芸品が日常用品だけでなく、インテリアとしても利用されてきた側面に着目し、アートとして捉えようという考えだ。

企画を担当する同社シニアアドバイザーの中島重夫さんは「既存の価値を生かしつつ、新しさを組み合わせたい。クラフテリアートを新築祝いなどお祝い品にも使ってもらえるようにしたい」と展望を語った。また、キュレーターの津延美衣さんも「伝統と革新を融合させる作品を国内外に紹介し、作り手と売り手、買い手が喜ぶようにさせたい」と意欲を示した。