スケボー聖地化、誘客へ パン・小物など関連商品続々 茨城・笠間

茨城新聞
2023年2月1日

国内最大級のスケートボード施設「ムラサキパークかさま」が茨城県笠間市に開業したのを契機に、スケートボードを軸にした地域ブランドを確立しようと、市内の陶芸家やパン店などが関連商品を開発した。形になったのは、スケートボードを題材にしたオブジェや愛らしいブローチ、特製パンなど。関係者は「スケボーの聖地・笠間を目指し、誘客を促す新たなツールとして活用していきたい」と期待を寄せている。

取り組みは、スポーツを生かしたまちづくりを推進する公民連携組織「笠間スポーツコミッション」が主催。ムラサキパークかさまを核に、近年人気が高まるアーバンスポーツによる誘客を狙いとしている。

関連商品の開発には、市内の製陶関係4者と人気パン店が参加した。

陶芸家の伊藤珠子さん(46)はスケートボードのパーツをモチーフに陶製オブジェ「KASAMA TRUCK」を手がけ、常陸窯いそべ陶苑は箸置き「スケボーハシオキ」を製作。河野陶房は熊を題材にブローチ「スケボーくまさん」を作り、きらら館はプラスチック製カプセルに入ったキーホルダー「スケボーコレクション」を完成させた。森の石窯パン屋さんはパンとクッキーを製作した。

市役所で20日に完成披露会が開かれ、製作者が商品への思いを語った。ブローチを手がけた河野陶房のさとうともこさん(47)は「子どもが楽しめるようかわいらしさを追求し、スケートボードには特産の栗をあしらった。笠間の土産品になれば」と話し、森の石窯パン屋さんの飛田良輔さん(37)は「スケートボードの形を再現するため、市販のチョコ菓子を活用してタイヤにするなど工夫を凝らした。見て食べて楽しんでほしい」と笑顔で振り返った。

森の石窯パン屋さん「スケボーパン」

 

終了後、同コミッションの担当者は「完成したすてきな商品を通じて、スケートボードをやらない方に対しても関心を高め、誘客につなげていきたい」と意欲を示した。

商品は、焼き物関連の催しや各店舗で販売される。