漫画家・わたせせいぞう展 茨城・筑西 原画や新作、色彩豊か
茨城新聞
2023年1月18日
都会的なセンスと鮮やかな色彩で描く漫画家、わたせせいぞうさん(77)の代表作「ハートカクテル」の連載開始40周年を記念した企画展「ハートカクテル40周年記念 わたせせいぞうの世界展~色彩の旅路~」が、茨城県筑西市丙のしもだて美術館で開かれている。ハートカクテルの原画など235点がそろい、真岡鉄道のSLなどを主題に書き下ろした新作が花を添える。
目玉は描き下ろしの新作「汽笛に舞う春」。満開の桜や筑波山を背景に、駅ホームで汽笛を鳴らすSLが描かれ、筑西市を象徴する一枚に仕上がっている。
神戸市出身のわたせさんは大学卒業後、会社勤めの傍らで漫画を描いた。ハートカクテルは1983~89年に漫画誌「モーニング」で連載。バーなどを舞台に、男女の恋愛模様を1話完結で描いた。当時珍しかったオールカラーで、80年代のファッションを巧みに取り入れ、一世を風靡(ふうび)した。
同館学芸員の木植繁さん(55)は、連載時に流行した音楽「シティーポップ」の人気が再燃していることを踏まえ「若い世代にも見てもらいたい」と話す。
2月5日にはわたせさんのサイン会が開かれる。3月12日まで。問い合わせは同館(電)0296(23)1601。