甘みとやわらかさ特長 ロースかつ定食 いな穂(鹿沼)

下野新聞
2023年1月18日

とんかつ、うなぎ料理がメインの和食店「いな穂」の人気メニューの一つ「ロースかつ定食」(1360円)。こんがりときつね色に揚がったロースかつは、サクサクとした衣の中にうまみが詰まっている。

店主熊倉新一(くまくらしんいち)さん(75)は「甘みとやわらかさが特長」と話す。170グラムとボリュームがあり、かむほどに程よい肉の食感を楽しめる。ソースと付け合わせのキャベツも味わいを引き立たせている。

熊倉さんは20代の時に宇都宮市の日本料理店で修業して腕を磨いた後、地元の鹿沼市千渡で42年前に創業した。修業当時、揚げ物や魚介料理を担当することが多かったため、とんかつ、うなぎ料理をメインとした。現在、自身を含めた調理師とパート従業員の計5人で店を切り盛りしている。

店の名前は、慣用句の「実るほど頭を垂れる稲穂かな」が由来となっている。「修業した当時を忘れることなく、謙虚な姿勢で店を続けていきたい」との思いが込められている。

熊倉さんは「お客さんあってのお店。来てくれた人に喜んでもらえるように、これからも頑張りたい」と照れくさそうに笑った。

■メモ 鹿沼市千渡1707。午前11時~午後9時半。原則水曜定休。(問)0289・64・0497。