ウサギ題材、小川芋銭作も 2月12日まで 茨城県近代美術館で所蔵展
茨城新聞
2023年1月8日
2023年の干支(えと)である「卯(う)」にちなみ、ウサギを題材にした絵画が、水戸市千波町の茨城県近代美術館で紹介されている。カッパの絵で知られる牛久市ゆかりの日本画家、小川芋銭(うせん)(1868~1938年)が描いた同館所蔵のウサギの作品などが飾られ、新年の訪れを感じさせる展示になっている。2月12日まで。
開催中の所蔵作品展「日本の近代美術と茨城の作家たち 冬から春へ」の中で計3点を展示。ひときわ目を引くのが、芋銭作の「丁卯清平(ていぼうせいへい)」。26(大正15)年作で、民族衣装風の服をまとったウサギが、たいまつを手にした絵だ。大正から昭和へ移る時期の作品で、同館によると、卯年(27年)を前に「新年が穏やかになるように」との願いが込められているという。
芋銭が亡くなる少し前に色紙に描いたウサギの作品も展示されている。同館では「絵画ならではのウサギを味わってほしい」と話す。午前9時半~午後5時。月曜休館。