旧碓氷線の電気機関車、VRで運転追体験 マルシェや特別列車も 鉄道遺産群活用で企画続々

上毛新聞
2022年11月7日

群馬県安中市のシンボルの一つ、碓氷峠の鉄道遺産群の観光資源としての価値向上を目指し、市観光機構(武井宏理事長)は仮想現実(VR)技術を使った動画制作に着手した。観光満足度向上や誘客の道具とし、碓氷峠の歴史や市内の文化財を紹介するVR動画を制作。コロナ下で打撃を受ける観光復興の足がかりにする。

「アンナカ ヘリテージ ツーリズム」と銘打ち、信越線の歴史や市内の文化財を紹介する動画を9本制作する。市や碓氷峠歴史文化遺産研究会と時代考証を進め、鉄道稼働時の風景や乗車体験を再現する。

中でも旧国鉄の路線で最も急勾配だった信越線横川ー軽井沢間で活躍した電気機関車ED42形とEF63形の運転を追体験する動画では実車の運転席をCG化。現在の風景と当時の車内の音声を組み合わせ、目と耳で楽しめる内容にする。

VR動画は主に同機構のイベント「廃線ウオーク」や廃線区間で運行を計画するEVレールカートの観光ガイドで利用する。専用ゴーグルのほか、米アップル社製のタブレット端末に対応。多言語化も計画する。

廃線上の看板のQRコードを読み込み、利用できる動画も用意。VR視聴ブースを碓氷峠鉄道文化むら、ホテル磯部ガーデン、安中市役所などに設置する。

VR動画の導入に合わせ、市内の物産などを集めた「信越線マルシェ」を信越線の磯部、横川両駅で定期開催する。峠の釜めしや秋間梅林のウメ製品などの出店のほか、磯部せんべいの食べ歩きといった体験イベントを企画する。

JR東日本が運行する特別列車の乗客や観光客、地元住民を集め、にぎわいを創出。満足度を高め、リピーターを増やす計画だ。

VR体験とマルシェ、JRの企画列車、磯部温泉宿泊を組み合わせたモニターツアーを来年2月25、26の両日に開催し、参加者の反応などを検証する。

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