鹿行の美味、おせちに 清真学園高生、半年かけ考案

茨城新聞
2022年10月22日

■タコやハマグリ、メロン 200個販売 「出来は大満足」

鹿行の豊かな実り、召し上がれ-。茨城県鹿嶋市宮中の清真学園高(飯山克則校長)の生徒たちが、鹿行地域の食材を使ったおせち料理「茨城・カシマの六幸おせち」を考案した。鹿島たこやハマグリ、メロンなど、鹿行を中心に茨城県の特産品をふんだんに盛り込んだ逸品。生徒たちは「出来には大満足」と笑顔を見せ、茨城県が誇る山海の幸で新年を迎えてもらいたい考えだ。

同校の家庭科を履修したり、校内「起業ゼミ」で学んだりしている生徒たちが昨秋、民間業者の呼びかけに応じて「おせちプロジェクト」を設立。2、3年生計8人が半年がかりでメニューを考えた。鹿島セントラルホテル(神栖市)の細田正巳料理長が監修した。

完成したおせちは、山、海、風、人、土、神をキーワードに「六幸」と命名。全国12校の高校生が考案した商品とともに、オンライン販売が決まった。

同校によると、メニューは全26品。「かしまし豚の蓮根(れんこん)梅肉巻き」「摘果メロンのピクルス」「地ハマグリの酒煮」など、約半数の料理に鹿行地域や茨城県産食材を使っている。

鹿行地域の名産品を使った「六幸おせち」

 

メニュー作りの苦労について、摘果メロンのピクルスを提案した大川紗輝(さき)さん(3年)は「摘果メロンの浅漬けがあるのは知っていた。保存が利くように助言を受け、ピクルスにした」と語る。柴璃音(りおん)さん(同)は「納豆を入れたかったが、においがあり、冷凍保存に向かなかったので断念した」と話した。

購入者への礼状には来年の干支(えと)を交え、「うなるおいしさに〝卯(う)〟のように跳ねてしまうかも」とユーモアあふれるメッセージを入れた。

メニュー考案を通して初めて知った県産品もあったという岡本楓葉(かえで)さん(同)は、六幸おせちを食べて「茨城のおいしいものを知ってもらう機会になれば」と期待を寄せた。

六幸おせち(3人用)の予定販売数は200個。既に100個以上の予約が入ったという。消費税、送料込みで1万7280円。購入予約の申し込み締め切りは12月2日。販売サイト「TABI YOSE(たびよせ)」(https://tabi-yose.jp/high-school)で注文できる。